バイオプラスチック:環境問題の救世主?!


BY : Eri Nishikami

それこそ15年も前の話になりますが、ドイツに住んでいたことがありまして。当時からドイツはとにかくゴミの分別などにとてもうるさい国で、たとえば、スーパーへ行っても買い物袋はどの店にも置いていなくて、全員マイバッグ。いまごろになってようやっと“エコバッグ”とかいってる、便利大国日本の生活に慣れきっていた私は、なぜ袋をくれないのか不思議でしたが、日本に帰国直後はスーパーで袋を用意してくれて、しかも店員がご丁寧に入れてくれるというサービスに、あらためて感動したと同時に、「そこまでやらなくていいけど。」と思ったものです。

当時何も考えちゃいない私などは、とにかく「めんどくさい国」程度にしか思っていなかったわけですが、今考えれば、15年も前にあのエコっぷりってステキな国です。そしてドイツの後に住んだハワイでは、衝撃の『全ゴミNO分別』!生ごみ、プラスチック、紙、ビン、缶。もー全部一緒!美しい自然を誇るこの海に囲まれた楽園で、この無分別っぷりにもびっくりさせられました。今は分別するようになったのかしら?

さて。ゴミですよ。ゴミ。人間が出すゴミ代表といえばプラスチック。近所のビーチへ行けば、潮に洗われくすんだ色を放つ、もはや原型をとどめないカラフルなプラスチックの破片だらけ。それからペットボトルはもちろん、買い物袋の破片。とにかく、プラスチックゴミだらけ。このゴミで出来てしまったゴミ大陸の話を以前しましたが、いったい全体、このプラスチックゴミが地球上から消えることなんてあるんだろうか。と思っておりましたところ、昨日、TVでバイオプラスチックの話をやっていたのです。

バイオプラスチックって聞いたことありますか?簡単にいえば、バイオ燃料のプラスチックバージョン。つまり、植物から作られ、自然にかえるエコなプラスチックのことです。

世界できっと一番便利な素材プラスチックは、同時に多くの問題をもたらしました。燃やせばダイオキシンが発生する。種類が多すぎてきちんとリサイクルすることができない。皮肉なことに、できるだけ長持ちするように化学薬品が混ぜこまれているので自然にかえらないし、すこしずつ毒素を海に放出しつづける。その原料のほとんどが、これまた再生不可能な石油。



いかにプラスチックが環境に大きなインパクトをあたえているかにようやくきづいた人類は、今、より環境にやさしいプラスチックを作ろうとしているわけです。エコなプラスチックには基本的に3種類あるといわれています。

1.バイオプラスチック:コーンスターチなど植物が原料のもの
2.石油を原料としているがより速く分解する生分解性のもの
3.リサイクル素材からつくられたもの


TVで見たのは、1番のバイオプラスチック。コーンスターチなどを原料にしたPLAと呼ばれるバイオプラスチックは、アメリカではすでに食品トレーなどに広く使われ始めているそうで、我々が慣れ親しんでいる石油を原料としたプラスチックとm使用上なんら変わりはなく、さらに、製造過程や処理過程で排出されるCO2も格段に少ないそうです。このバイオプラスチックの最大の利点は土にかえること。数週間で分解してしまうものもあるみたいです。

これだけ聞いていると、ぜひとも世界中でこのバイオプラスチック生産へとシフトしていただきたいと思いますが、物事にはいつだって2面性があるものです。そんな良いことばっかりじゃないでしょ。そうなんです。残念ながら。

バイオプラスチックの問題点

1. 分解時にメタンガスを発生するものがある。
2. 分解するのにかなりの時間を要することがある。
3. とうもろこしなどを原料にしているため、食物を育てるはずの場所でプラスチックを育てることになりかねない。アメリカでは2014年までに農地の4分の1が、このバイオプラスチックや、バイオ燃料のために使われると言われている。
4. 前述のPLAは遺伝子組み換えコーンを使っており、それ自体が環境に良くない。
5. リサイクルに向いていない。PLAと通常のプラスチックを見分ける事は難しく、リサイクルに混ぜて出すと、すべてリサイクル不可能になってしまう。

と言うわけで、最終的には、電気を節約するように、プラスチックをできるだけ使わない生活が望ましいということ。エコバッグなんかなくても、ちょっとした買い物ならいつも持っているカバンに詰めればいい。過剰包装されていないものを買う。必要のないものを買わない。買うならリサイクル素材が使われているものを買う。

先日、お出かけ帰りに買い物へ行ったんですよ。砂糖とオレンジジュースを買いました。小さなバッグしか持っていなかったので、仕方なく買い物袋に入れてもらいました。家に帰って開けてみたら、もともと袋で密封されてる砂糖が、ご丁寧にさらにビニール袋に入れてあった。ジュースと一緒だから濡れちゃうでしょ?!っていうお店の配慮だとは思うんですが、ほんとに不必要。

結局、エコフレンドリーなものを買っている時点でエコじゃない。いかに煩悩と戦うかが問題だったみたいです。

参考サイト
http://www.explainthatstuff.com/bioplastics.html